第5中足骨基部裂離骨折(下駄骨折)

第5中足骨基部裂離骨折

第5中足骨基部裂離骨折とは、足の小指側にある第5中足骨の付け根が、腱や筋膜に引っ張られて剥がれるように折れる骨折です。「下駄骨折」「第5中足骨粗面裂離骨折」と呼ばれることもあります。

足首を内側へひねった際に起こりやすく、一般的な足関節捻挫と症状が似ています。捻挫だと思って歩き続けると骨片がずれたり、治癒が遅れたりする可能性があるため、小指側の足部まで確認することが重要です。

 

こんなお悩みはありませんか?

  • ☑足首を内側へ強くひねった

  • ☑段差や階段を踏み外した

  • ☑足の小指側が強く痛む

  • ☑第5中足骨の付け根を押すと激しく痛む

  • ☑足の外側が腫れている

  • ☑小指側に皮下出血が広がっている

  • ☑足を着くと痛くて歩けない

  • ☑足首の捻挫として処置したが改善しない

  • ☑けがをした瞬間に「パキッ」という感覚があった

  • ☑数日経過しても腫れや痛みが続いている

  • ☑スポーツへの復帰時期が分からない

歩ける場合でも、転位の少ない骨折が隠れていることがあります。「歩けるから骨折ではない」と自己判断しないようにしましょう。

 

症状の原因

☑足首を内側へひねる動作

足を着いた状態で足裏が内側へ向くようにひねると、第5中足骨の基部に付着する短腓骨筋腱や足底腱膜などから牽引力が加わり、骨の一部が裂離することがあります。

スポーツ中の方向転換や着地だけでなく、段差を踏み外す、ハイヒールでバランスを崩すといった日常動作でも発生します。

☑足関節捻挫との合併

足首を内側へひねる動作では、外側靱帯損傷と第5中足骨基部裂離骨折が同時に起こる場合があります。足首だけを確認していると、足部外側の骨折を見逃す可能性があります。

☑Jones骨折との違い

第5中足骨基部裂離骨折は、最も付け根に近い「Zone1」に生じます。これより少し遠位の骨幹端・骨幹移行部に生じる「Jones骨折」とは、発生部位や血流、治りやすさ、治療方針が異なります。

Jones骨折は骨癒合が遅れたり偽関節になったりする可能性が比較的高く、特にスポーツ選手では手術が検討されることがあります。

 

放置するとどうなるか?

転位の少ない第5中足骨基部裂離骨折は、適切な保護や固定によって良好な回復が期待できるケースが多くあります。

しかし、骨折に気づかず歩行や運動を続けると、骨片の転位、痛みの長期化、骨癒合の遅れにつながる可能性があります。痛みをかばった歩き方が続くことで、足首、膝、股関節などへ負担が広がる場合もあります。

また、実際にはJones骨折や疲労骨折であった場合、治療が遅れると遷延癒合や偽関節のリスクが高くなります。小指側の痛みが続く場合は、早めにレントゲン検査を受けることが大切です。

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当院の施術方法

1.受傷状況と圧痛部位の確認

足をひねった方向、受傷時の音、歩行の可否、腫れや皮下出血などを確認します。足関節外側の靱帯だけでなく、第5中足骨基部や足部全体を評価します。

骨折が疑われる場合は、無理な歩行やストレス検査を行いません。

2.運動器エコーによる観察

必要に応じて運動器エコーを使用し、骨表面の不整、骨片、周辺の腫れ、短腓骨筋腱、足関節外側靱帯などを観察します。

ただし、エコーだけで骨折の種類や転位を確定することはできません。骨折が疑われる場合は整形外科をご紹介し、レントゲン検査を受けていただきます。必要に応じてCTやMRIが追加されます。

3.応急処置と患部保護

急性期は患部を保護し、必要に応じて固定、圧迫、挙上などを行います。痛みが強い場合は、松葉杖を用いて荷重を減らすことも検討します。

固定方法や体重をかけてよい範囲は、骨折部位、転位、年齢などで異なるため、医師の指示に従います。

4.医師の同意に基づく施術

骨折への継続施術は、応急処置を除いて医師の同意を得たうえで行います。医師の治療方針と骨癒合の段階に合わせ、超音波やマイクロカレントなどの物理療法を検討します。

骨折部へ強いマッサージやストレッチ、矯正を行うことはありません。

5.歩行・スポーツ復帰サポート

医師から運動を許可された後、足首の可動域、ふくらはぎや足部の筋力、バランス能力を段階的に回復させます。

その後、歩行、片脚立ち、つま先立ち、ジョギング、ジャンプ、切り返しなどへ進みます。スポーツ復帰は痛みが軽くなっただけで判断せず、骨癒合と身体機能を確認して決定します。

 

よくある質問

Q.足首の捻挫とはどう見分けますか?

足関節捻挫は主に外くるぶし周辺に痛みが出ますが、第5中足骨基部裂離骨折では、足の小指側にある骨の出っ張りを押すと強く痛みます。ただし、両方を合併することもあるため、画像検査が必要です。

Q.歩ければ骨折ではありませんか?

歩ける骨折もあります。特に骨片のずれが少ない場合は、痛みを我慢して歩けることがあります。小指側に限局した圧痛や腫れがあれば、整形外科を受診してください。

Q.Jones骨折と同じですか?

異なります。裂離骨折は第5中足骨の最も基部に発生し、一般的にはJones骨折より治癒しやすい傾向があります。発生位置はレントゲンなどで確認します。

Q.手術が必要ですか?

転位の少ない裂離骨折では保存療法が選択されることが多くあります。ただし、骨片の転位が大きい、関節面への影響が大きい、症状が長く残る場合などは手術が検討されます。

Q.どのくらいで治りますか?

多くは数週間から2か月程度で骨癒合が進みますが、骨折の状態や年齢によって異なります。画像上の骨癒合と痛み、歩行機能を確認しながら進めます。

Q.痛みがなければスポーツに戻れますか?

痛みが軽くなっても骨が十分につながっていない場合があります。早すぎる復帰は再骨折につながるため、医師の許可と動作評価が必要です。