リスフラン靭帯損傷

リスフラン靱帯損傷

リスフラン靱帯損傷とは、足の甲にある中足部の関節を支える靱帯が傷ついた状態です。リスフラン靱帯は、内側楔状骨と第2中足骨基部を結び、足部のアーチや関節の安定性を保つ重要な役割を担っています。

スポーツ中の捻りや着地だけでなく、階段の踏み外しなどでも起こります。一般的な足首の捻挫と間違われやすく、初期のレントゲンで異常が分かりにくい場合もあるため注意が必要です。

 

こんなお悩みはありませんか?

  • ☑足を着いたまま身体をひねった

  • ☑つま先立ちの状態で足を強くねじった

  • ☑足の甲の中央が痛い

  • ☑足の甲から足底にかけて腫れている

  • ☑足の裏に皮下出血が出ている

  • ☑足に体重をかけると強く痛む

  • ☑つま先立ちや蹴り出しができない

  • ☑足首の捻挫と言われたが痛む場所が違う

  • ☑数日休んでも中足部の痛みが改善しない

  • ☑スポーツへ復帰すると再び痛む

  • ☑足の横幅が広がったように感じる

  • ☑歩くと足の甲が不安定に感じる

特に、足底中央の皮下出血はリスフラン関節損傷を疑う重要な所見です。歩ける場合でも、無理に運動を続けないでください。

 

症状の原因

☑スポーツ中の捻り・着地

足首を下へ伸ばした状態で前足部を地面につき、身体だけが回転すると、リスフラン関節へ強いねじれや開く力が加わります。サッカー、ラグビー、バスケットボール、体操などで発生します。

低いエネルギーによる損傷では変形が目立たず、「軽い捻挫」と判断されやすい傾向があります。

☑転倒や日常生活での負傷

階段や段差を踏み外す、つま先を曲げた状態で転倒するなど、日常の比較的小さな外力でも発生することがあります。

☑交通事故・重量物による圧迫

交通事故、高所からの転落、重量物が足へ落ちるなどの強い外力では、複数の中足骨骨折や脱臼を伴う「リスフラン関節脱臼骨折」になる場合があります。

このような高エネルギー外傷では、足部の血流障害やコンパートメント症候群などにも注意が必要です。

 

放置するとどうなるか?

リスフラン靱帯は、歩行時の蹴り出しや足部アーチの安定に関係しています。不安定性がある損傷を放置すると、関節の位置がずれた状態で負荷がかかり、痛みや腫れが長期化する可能性があります。

さらに、足部アーチの低下、歩行障害、外傷後変形性関節症などにつながる場合があります。一度関節軟骨が傷むと、靱帯が治癒しても痛みが残ることがあるため、早期診断が重要です。

日本スポーツ整形外科学会の資料でも、軽微な離開を示す低エネルギー損傷は見逃されやすく、不適切な診断・治療が痛みや歩行障害の原因になるとされています。

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当院の施術方法

1.受傷状況と圧痛部位の確認

足を負傷した際の姿勢や外力の方向、腫れ、皮下出血、歩行の可否を確認します。足首だけでなく、中足部や足底まで丁寧に評価します。

リスフラン関節損傷が疑われる場合は、無理につま先立ちや歩行をさせたり、関節へ強いねじりを加えたりしません。

2.運動器エコーによる観察

必要に応じて運動器エコーを使用し、リスフラン関節周辺、靱帯、骨表面、腫れなどを観察します。

ただし、エコーだけで靱帯損傷の程度や関節の安定性を確定することはできません。疑われる場合は整形外科をご紹介し、レントゲン、CT、MRIなどの検査を受けていただきます。

3.応急処置と免荷

急性期は患部を保護し、必要に応じて固定、圧迫、挙上を行います。痛みや腫れが強い場合は松葉杖を使用し、足へ体重をかけないようにします。

自己判断で歩き続けると、関節の離開や骨片の転位が大きくなる可能性があります。

4.医師の治療方針に沿った施術

関節が安定し、骨折や転位がない場合は、固定と免荷を中心とする保存療法が選択されることがあります。一方、関節の離開や不安定性、脱臼骨折がある場合は、手術による整復・固定が検討されます。

骨折を伴う場合の継続施術は、応急処置を除いて医師の同意を得たうえで行います。急性期の損傷部へ強い手技や矯正を行うことはありません。

5.段階的な歩行・競技復帰

医師から荷重や運動を許可された後、足関節の可動域、足部・ふくらはぎの筋力、足部アーチ、バランス能力を段階的に回復させます。

歩行、つま先立ち、片脚動作、ジョギング、ジャンプ、切り返しへ進め、競技復帰を目指します。復帰は経過期間だけでなく、画像所見、圧痛、腫れ、筋力、蹴り出し動作などを確認して判断します。

 

よくある質問

Q.足首の捻挫とは何が違いますか?

足首の捻挫では外くるぶし周辺に痛みが出ることが多い一方、リスフラン靱帯損傷では足の甲の中央や第1・第2中足骨基部周辺に痛みが出ます。足底の皮下出血も重要なサインです。

Q.歩ければ重症ではありませんか?

歩けるリスフラン靱帯損傷もあります。特に軽度の離開では、受傷直後に歩けることがあるため、歩行の可否だけで判断できません。

Q.手術が必要ですか?

転位や不安定性がない損傷では保存療法が選択されることがあります。関節が離開している、不安定性がある、骨折・脱臼を伴う場合は手術が検討されます。

Q.どのくらいでスポーツに復帰できますか?

損傷の程度や手術の有無によって異なり、数か月以上かかることがあります。痛みが軽くなっても、靱帯や関節の安定性が回復する前の復帰は避ける必要があります。

Q.テーピングだけで競技を続けられますか?

テーピングは補助的な方法であり、不安定なリスフラン関節を十分に治療できるものではありません。損傷が疑われる段階では競技を中止し、画像検査を受けてください。