突き指(掌側板損傷)
「突き指だから、そのうち治る」と思って放置していませんか?
突き指は単なる打撲ではなく、靱帯や腱、関節軟骨、骨などを損傷している場合があります。なかでも、指の第2関節に起こりやすいのが「掌側板損傷」です。初期対応が遅れると、腫れや動かしにくさが長く残ることがあるため、早めの状態確認が重要です。
こんなお悩みはありませんか?
- ☑ボールが当たって指を反らしてしまった
- ☑指の第2関節が腫れている
- ☑関節の手のひら側を押すと痛い
- ☑指を伸ばしたときに痛みが強くなる
- ☑指を曲げ伸ばししにくい
- ☑内出血が出ている
- ☑突き指から数日経っても腫れが引かない
- ☑テーピングをしているが痛みが改善しない
- ☑指がぐらつくように感じる
- ☑骨折していないか心配
- ☑スポーツへ復帰する時期が分からない
このような症状がある場合は、掌側板だけでなく、剥離骨折や側副靱帯損傷、腱損傷、脱臼などを伴っている可能性があります。
症状の原因
掌側板とは、主に指の第2関節であるPIP関節の手のひら側に存在する、厚く丈夫な線維軟骨性の組織です。関節が必要以上に反り返るのを防ぎ、指の安定性を保つ役割があります。
バスケットボールやバレーボール、野球などでボールが指先に当たったり、転倒時に手をついたりして、指が強く反らされると掌側板に大きな力が加わります。その結果、掌側板が伸ばされる、部分的に傷つく、断裂するといった損傷が起こります。
また、掌側板が付着している中節骨の一部を引っ張り、骨片ごとはがれる「剥離骨折」を伴うこともあります。外見だけでは損傷の程度を判断しにくいため、受傷状況や圧痛部位、関節の動き、安定性などを確認することが大切です。
なお、突き指をした指を強く引っ張る行為は、損傷を悪化させる可能性があるため避けましょう。掌側板損傷は、PIP関節が強く反らされることで生じやすいとされています。
放置するとどうなるか?
掌側板損傷を適切に処置せず放置すると、痛みや腫れが長引くだけでなく、関節が固まって曲げ伸ばしにくくなることがあります。反対に、固定期間や固定方法が適切でない場合にも、関節拘縮を起こす可能性があります。
損傷が強い場合は、関節のぐらつきや亜脱臼、握力低下が残り、指が反り返る「スワンネック変形」につながることもあります。変形、強い腫れ、自力で指を動かせない、明らかな不安定感がある場合は、早めに医療機関で画像検査を受ける必要があります。
当院での施術方法
当院では、まず突き指をしたときの状況や受傷からの経過、痛みの出る動作を詳しく確認します。そのうえで、腫れや内出血、圧痛部位、指の変形、曲げ伸ばしの状態などを評価します。
必要に応じて超音波画像観察装置(エコー)を使用し、掌側板や側副靱帯などの軟部組織、骨表面の状態を観察します。エコーは身体への負担が少なく、患部を動かしながら状態を確認できることが特徴です。
受傷直後は患部を保護し、冷却や圧迫などによって腫れと痛みの軽減を図ります。損傷部位や程度に合わせて、シーネやテーピングなどで指が過度に反らないよう固定します。
状態が落ち着いてからは、関節が固まらないように経過を確認しながら、安全な範囲で運動を行います。スポーツ復帰時には、競技動作や痛み、関節の安定性を確認し、再発予防のテーピング方法などもお伝えします。
骨折や脱臼、強い関節不安定性が疑われる場合は、提携医療機関や整形外科をご紹介し、レントゲンなどの検査を受けていただきます。
よくある質問
Q.突き指は引っ張れば治りますか?
いいえ。損傷した指を無理に引っ張ると、掌側板や靱帯、骨折部分などにさらに負担をかける可能性があります。ご自身で引っ張ったり、無理に曲げ伸ばししたりせず、患部を保護して早めにご相談ください。
Q.ただの突き指と掌側板損傷はどう見分けますか?
PIP関節(第2関節)の手のひら側に痛みや腫れがあり、指を反らすと痛む場合は、掌側板損傷が疑われます。ただし、外見だけで剥離骨折や靱帯損傷を区別することは困難です。触診や動作確認、必要に応じた画像検査が重要です。
Q.整骨院で対応できますか?
骨折や脱臼を伴わない軽度から中等度の損傷では、固定や患部の管理、運動機能の回復に向けた施術を行える場合があります。骨折や脱臼などが疑われる場合には、医療機関での診察・検査を優先し、医師と連携しながら対応します。
Q.どれくらいでスポーツに復帰できますか?
復帰時期は、損傷の程度や骨折の有無、競技内容によって異なります。痛みが少ないだけで復帰すると再受傷する可能性があるため、腫れ、可動域、安定性、握る動作などを確認して判断します。
Q.受診を急いだほうがよい症状はありますか?
指が明らかに変形している、自力で曲げ伸ばしできない、しびれや指先の色の変化がある、強い腫れや痛みがある場合は、骨折・脱臼・腱損傷などが疑われます。無理に戻そうとせず、速やかに整形外科などの医療機関を受診してください。