仙腸関節痛とは
仙腸関節痛とは、骨盤の後方にある「仙腸関節(せんちょうかんせつ)」に炎症や機能障害が生じることで発症する痛みです。仙腸関節は、背骨の一番下にある仙骨と腸骨をつなぐ関節で、荷重時や歩行時の衝撃を吸収する重要な役割を担っています。本来は数ミリ程度しか動かない関節ですが、姿勢不良やスポーツ、出産、長時間の同じ姿勢などによって関節に過度な負担がかかると、仙腸関節周囲の靭帯や関節包に炎症が起こり、腰やお尻の痛みの原因となります。実際には「腰痛」と思われている症状の中にも、仙腸関節が原因となっているケースが少なくありません。
このような症状はありませんか?
お尻の片側が痛い。- 長時間座っていると痛くなる。
- 歩き始めに痛い。
- 妊娠中や出産後から腰痛が続いているなど
特に腰の真ん中ではなく、お尻のえくぼ(PSIS:上後腸骨棘)周囲に痛みを感じる場合は、仙腸関節が関与している可能性があります。
仙腸関節痛の主な原因
当院で行う検査・評価
当院では単に腰痛として判断するのではなく、本当に仙腸関節が痛みの原因となっているのかを詳しく評価します。
問診・触診
痛みの出始め- 痛みの場所
- 日常生活で困る動作
- スポーツ歴
- 妊娠・出産歴などを詳しくお伺いします。
仙腸関節周囲の圧痛や筋緊張、熱感の有無を確認します。
整形外科的検査・動作分析
仙腸関節由来の痛みを確認するために、
- ニュートンテスト
- パトリックテスト(FABERテスト)
などの誘発テストを行います。
- また、前屈・後屈、歩行・片脚立位、スクワットなどの動きを確認し、どの動作で仙腸関節へ負担がかかっているのかを評価します。
当院での施術
急性期
炎症が強い時期は、
- 電気療法
- 超音波療法
- ハイボルト療法
- 安静指導
を中心に行い、炎症の軽減を目指します。
回復期
痛みが落ち着いてきた段階では、
- 骨盤・仙腸関節の調整
- 股関節の可動域改善
- 筋肉の柔軟性向上
- 体幹機能の改善を行い、関節への負担を軽減していきます。
慢性期・再発予防
慢性的に繰り返す仙腸関節痛では、
- インナーマッスル強化
- 股関節機能改善
- 姿勢改善
- 歩行指導
- セルフストレッチ指導
を行い、再発しにくい身体づくりを目指します。
仙腸関節痛は早期治療が重要です
仙腸関節痛はレントゲンでは異常が見つかりにくく、「ただの腰痛」と判断されてしまうこともあります。しかし原因を放置すると、慢性腰痛、股関節痛、坐骨神経痛様症状、スポーツパフォーマンス低下につながることがあります。腰やお尻の痛みがなかなか改善しない方、病院では異常がないと言われたものの症状が続いている方は、仙腸関節が原因となっている可能性があります。
当院では痛みの原因を丁寧に評価し、一人ひとりの状態に合わせた施術を行っております。腰やお尻の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

デスクワークや長距離運転、勉強などで長時間同じ姿勢が続くと、骨盤周囲の筋肉や靭帯の柔軟性が低下し、仙腸関節の正常な動きが制限されます。特に座った姿勢では体重が骨盤へ集中するため、仙腸関節に持続的な圧力が加わります。その結果、
妊娠中は出産に備えるため、「
尻もちや転倒、接触プレーによる衝突などで骨盤に強い衝撃が加わると、仙腸関節やその周囲の靭帯に損傷が起こることがあります。特に、階段での転倒、スノーボードやスキーでの転倒、柔道やラグビーなどのコンタクトスポーツ、交通事故などでは発症リスクが高くなります。受傷直後は単なる打撲と思われることもありますが、数日経ってから腰やお尻の痛みが強くなるケースも少なくありません。外傷後に歩行時痛や座位時痛が続く場合は、仙腸関節の損傷が関与している可能性があります。